美味しい「もち米」ができるまで
HISTORY of MOCHI-GOME
2月 〜 3月頃
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融雪剤の散布
雪解けを少しでも早くする為、田んぼに融雪剤を散布します。融雪剤で体や顔が真っ黒になる事もあります。農家は、辺り一面の田んぼが真っ黒になると、1年間の農作業の始まりを実感します。
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育苗ハウスの除雪・
ハウス作りまだ雪が多く残っていますが、除雪をして育苗ハウスを作ります。「育苗ハウス」とはもち米の苗を作る為のビニールハウスの事です。この頃は、まだ雪が降る事も多く、雪が降った場合にはビニールハウスが潰れないように、真夜中でも雪を下ろす事があります。
4月 〜 5月頃
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播種・育苗作業
育苗とは「もち米」の苗を作る作業の事です。氷点下の冷え込みの日もありますが、ハウスの中は20度以上にもなるので、もち米の播種・植付は見た目より結構大変な作業です。また、芽が出てからは、温度管理や水管理等、管理がとても重要で忙しくなります。元気で丈夫な苗を作る事は、美味しいもち米作りには欠かせないポイントで、本当に気が抜けません。
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田んぼ作り・代掻き作業
美味しいもち米作りには、やはり「田んぼ」作りが重要です。肥料散布・田起こし・代掻き等を行い、「田んぼ」を作っていきます。「代掻き」とは、田起こし後に水を張って、土をさらに細かく砕き、丁寧に掻き混ぜて、土の表面を平らにする作業です。苗を植えやすくし、苗の活着と発育を良くする等の効果があります。
5月下旬 〜 6月上旬頃
田植え
いよいよ、田植え機を使ってもち米の苗を植え付けていきます。苗が乾かない様に注意し、育苗箱と言われる箱を田植え機に沢山積んでいきます。綺麗にもち米の苗がたんぼに並んでいきます。田植えの後には、「さし苗」と言って機械では植える事が出来ない部分や欠損部分に手で苗を補植する事もあります。農家にとっては一番忙しい時期かもしれません。
6月 〜 9月頃
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分けつ・いもち病防除作業・出穂・黄金の輝き
田植え時は、1株3~4本前後の稲ですが、茎の根元から新しい茎がどんどん出てきます。これを「分けつと言います。1株で合計20本前後まで増え、茎がしっかり太いほど良い収穫が期待できます。 稲の病気で最も怖いのが「いもち病」です。いもち病菌が付着すると、葉いもちの場合は葉が枯れ、穂いもちの場合は、籾の稔実が阻害されて品質が低下したりします。写真はいもち病を防ぐために農薬を使わずに木酢液を散布している様子です。木酢液は炭を作るときにできる副産物で、除草、除菌、抗菌などの作用があります。農家は、毎日田んぼの見回りを行う等、病気や異常の早期発見に努めています。
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稲は成長すると、茎の中で籾の集合体である穂を作ります。その穂が茎から出て来る事を「出穂」と言います。出穂以降は、葉で光合成をして、栄養分を穂に溜めていきます。籾の登熟が完了すると、全勢力使い果たしたかのように枯れ、美しい黄金色になります。
9月中旬 〜 10月上旬頃
収穫作業
黄金色の稲穂が垂れ下がる実りの秋、収穫時期を迎えました。コンバインは稲の刈り取りと穂先から籾を分離する脱穀を同時に行います。脱穀された籾は、その日のうちに乾燥機で乾燥させます。
美味しい“もち米”が完成
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精米するともち米は、うるち米とは違い白色をしています。もち米1Kg入りは、道の駅「もち米の里☆なよろ」、ふうれん特産館名寄店等で店頭販売しています。